90年代前半におびただしい数の作品を発表した後、表舞台から姿を消したこのアウトサイダー作家を、メディアアートで活動を共にした 沖啓介 の寄稿と、その作品を果敢に送り出した八幡書店の社主かつ本邦オカルト界のフィクサー、 武田崇元 のインタビューを交えて検証する(作品解説は 江村幸紀 )。今のアート文脈から無きものとして存在を抹消されるのなら、われわれがその記録を残すのみだ。
生前、ヘンリー川原が選んでいた収録曲は、挑発的で実験色強いものから、東南アジア音楽を流用したもの、サイバー感が充満したアンビエント曲、スピリチュアルなピアノ曲など多岐にわたるが、そこには精神世界とテクノロジーが怪しく交錯したカウンターとしてのオカルト精神が見え隠れする。本コンピレーション収録ほぼ全曲が既発版とヴァージョンが仔細に異なる作家のフェイバリット版および未発表曲で、CD版はボーナスディスク2枚を付けた3枚組となる。これまで知る由もなかった、本邦サイバー・オカルトと初期デジタル・メディアアートをMixedしたヘンリー川原の真相(深層)に迫る!
Bonus Disc-2 - "Dysteleology - α(無目的論アルファ)"
Bonus Disc-3 - "Dysteleolog - β(無目的論ベータ)"
装丁デザイン: 2yang